SPH事業

福島県立小高産業技術高等学校SPH関連【本事業は令和元年度で終了しました。】

1.研究開発課題名
 「東日本大震災・原発事故からの地域復興を担う人材育成」
2.研究の目的
  本校の所在する地域は、東日本大震災・原発事故による約6年間の住民避難に伴い、
  人・コミュニティ及び産業などが失われた。当地域の再生に向けて福島・国際研究
  産業都市(イノベーション・コースト)構想により国家プロジェクトとして新たな
  産業集積が進められている。そこで、工業及び商業科を有する本校においては、
  地域のコミュニティ再生や地域復興を担う人材の育成に取り組むとともに、学科連
  携によってイノベーション・コースト構想に関連する知識や技術及び技能を身に付
  け、復興のためのビジョンを持ち、その実現に資する専門的職業人を育てる。


     【拡大図
SPH研究成果発表会について

令和2年1月16日(木)にゆめはっとを会場にして、研修成果発表会を行いました。

たくさんのご来賓の方々にお越しいただき、ありがとうございました。

当日配布した資料を下記に掲載させていただきました。

 

①SPH研究成果発表会【表紙・目次・p2次第・p3SPH研究イメージ図】

②SPH研究成果発表会【p4工業①・p5工業②・p6工業③・p7工業④】

③SPH研究成果発表会【p8商業①・p9商業②】

④SPH研究成果発表会【p10クロス】

 

SPH事業にあたり、ご協力いただきました皆様に感謝申し上げます。

本当にありがとうございました。

今後とも本校の教育活動にご理解とご協力をお願い致します。

SPH事業報告

小高産業技術

ハイブリッド発電システム新設(太陽光・風力)

 本校電気科では「再生可能エネルギー」の学習をしています。学習の一環として相双電気工事組合の協力のもと、本校敷地内に太陽光と風力のハイブリッド発電システムを新設しました。以前建設した発電システムと比べ、太陽光パネルを4枚に増設することで発電量を拡大しました。また、微風でも発電しやすい垂直式風車を採用しました。発電したエネルギーを調査することに加えて夜間の防犯灯を設置・点灯させて利活用しています。

再生可能エネルギーを学習していくと、太陽光発電システムだけでは夜間や曇天時は日射がないため発電されないという欠点がでてきます。太陽光発電に風力発電を加えることによって、夜間であっても風力で発電を補うことができます。

協力:相双電気工事組合

 【ハイブリッド発電システム詳細】

 

ソーラーパネル出力:100[W]×4枚

ソーラーパネル接続方法:100[W]2枚直列接続×2基並列接続

垂直式風車出力:300[W](始動風速1.5[m/s]、安全風速45[m/s])

バッテリー容量:24[V]20[Ah]

負荷:防犯灯10[w]×4。夜間のみ点灯。

(自動点滅器とタイムスイッチ制御)

 

建設場所:本校南庭東側

建設作業:2019年12月

活動対象:課題研究、電気科3年生

 

【建設活動の様子】

防犯灯の設置 ソーラーパネル設置

【充放電制御部(チャージコントローラー)】

 

ロガーを取り付け

発電状況を計測し

ています。

 

 

【防犯灯による電力利活用】

 

タイムスイッチと

自動点滅器で点灯

時間を制御できま

す。

 

【外部講師講演】ハイブリッド発電システムにおける現状や課題

本校に外部講師を招いて「ハイブリッド発電システムにおける現状や課題~ 蓄電システム や 電力の利活用 ~」の講演をいただきました。

再生可能エネルギーの今後の展望として、特に太陽光・風力発電についての知識を深めました。

海洋に風車を設置する洋上風力発電についても学習し、今後の技術について考えさせられました。

また、様々な発電エネルギーと消費電力を考え、エネルギーのベストミックスを考える良いきっかけとなりました。

受講した生徒たちからも質問が多数あり、今回の講習を今後の課題解決に役立ててもらえればと思います。

 

講師:福島大学 共生システム理工学部類 佐藤義久教授 、 齋藤公彦教授

対象:電気科2、3年生 、  産業革新科(環境科学コース)2、3年生

【外部講師講演】スマートシステムを活用した電力系統

本校に外部講師を招いて「スマートシステムを活用した電力系統 ~VPPや V2Pに向けた取り組み~」の講演をいただきました。

近年、注目されている電力のスマート化についての技術・課題を学びました。

再生可能エネルギーだけでなく、電気エネルギーの利用に対して様々な技術があることを知り、次世代の電力事情を考えるきっかけとなりました。

 

講師:東北電力株式会社 企画部 坂内康人 様

対象:電気科2、3年生

【商業科】地域復興につながるアプリ開発学習②

産業革新科ICTコース3年生が取り組んでいる「地域復興につながるアプリ開発」学習は、完成まであと少しです。今回は、試作品を実際に地元の方に操作してもらい、ご意見をいただきました。

実際に操作された方々の感想としては、「簡単で操作しやすい」「内容もていねいでわかりやすい」といった意見や、「スマホは苦手だから、ちょっと難しいなあ」など、様々な意見をいただくことができました。

今回の意見を参考にさらに改良を加え、地域の方々に喜んでもらえるようなアプリを完成させたいと思います。

                                 開発中の

                            「小高紹介アプリ」の画面

「令和元年度ふくしま高校生社会貢献活動コンテスト」出場

12月15日(日)、福島大学で「令和元年度ふくしま高校生社会貢献活動コンテスト」に出場しました。事前に書類選考が行われ、県内各地の高校から20グループ超えの中から本校を含め12グループが本選に出場しました。

本校から流通ビジネス科3年生の代表3名がSPH事業活動で取り組んだ地域貢献や地域復興につなげるための活動について発表しました。

結果は惜しくも最優秀賞とはなりませんでしたが、本校の地域復興のための活動が評価され、「福島大学アドミッションセンター長賞」をいただきました。

今回のコンテストでは、県内の各高校で取り組まれている社会貢献活動について学ぶこともでき、今後の活動を行っていく上でとても良い経験となりました。

今回、受賞できたのは、これまで多くの方々が私たちの活動にご協力いただいた結果だと思います。本当にありがとうございました。

<発表テーマ>

  おだかに『元気』と『にぎわい』を!~わたしたちにできること~

 

「ロボット技術研修会」に参加

会津大学の協力で実施 浜通りロボット人材育成事業 

「ロボット技術研修会」に参加しました

11月2日(土)~11月30日(土)で土曜日を中心に6日間実施された。

1、2回目は、開校式に始まり、RTF(ロボットテストフィールド)の見学、昨年の復習としてRTミドルウェアを使ってLEGOの操作をおこなった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

3、4回目 パソコンでロボットのシュミレーションをおこなう基本設定から、実際に動作するためのデータの入力をおこないデモモデル作成し、シュミレーション画面で動かしロボットモデル作成の手順を学習した。今後操作するミニスパイダーについてシュミレーション画面で、カメラ映像を元に操作する遠隔操作の練習を何度もおこなった。

5回目 南相馬市にあるタケルソフトウェアの代表 山崎 潤一様より自作ロボットを各種紹介され、機械的要素から組み立ての考え方、遠隔操作でミニチュアの動作がリモコンになる方法など多くの教材を使い体験させていただいた。

 

 

 

 

 

6回目 (株)タカワ精密で製作され昨年度から本校のロボット研究部で使用させてもらっている「ミニスパイダー」にカメラを取り付け、カメラ映像を見て操作する練習をおこない、RTFでは、大型の「ジラフ」を用いて周回コースを操作し大きなロボットで、全く見えない場所の操作になると距離感がつかめず難しいことがわかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

11月30日(土) 全6回の講習会が終了し、修了証が渡され全員で記念撮影

 

 

【商業科】地域課題を解決するためのビジネスアイデアを考案するための学習

産業革新科3年B組経済・金融コースの授業において、「商店街への人の流れを生み出すために」というテーマで、区内の飲食店と協力し、共通のスタンプカードの製作・運営活動を行いました。

区内の飲食店に趣旨を説明し、様々なご意見をいただきそれを踏まえ、カードのデザイン、ロゴ、スタンプなどのすべての業務を授業活動で行いました。また、各店舗に設置するカードケースは機械科に製作してもらいました。

約1か月間の期間限定でしたが、各店舗から好評だったというお話をいただきました。今後も地域商店街の活性化のために授業を通して取り組んでいきたいと思います。ご協力いただいた店舗の皆様、ありがとうございました。

【工商連携】おだかイルミネーションイベント企画・製作活動(クロストレーニングプログラム)

産業革新科の電子制御コース【工業】とICTコース【商業】が連携し、区内で行われる「あかりのファンタジーイルミネーション」に向けて点灯オブジェのデザインの考案・製作活動を行いました。オブジェの製作には小高4小学校の児童の皆さんにデザインを募集し、それをもとに両コースが協力して製作活動を行いました。商業科の生徒は慣れない作業に苦労はしましたが、電子制御コースの生徒に教えてもらいながら見事完成することができました。

点灯式では司会やイベント運営も行い、企画から製作、運営まで生徒が主体となって取り組み、少しでも「町を明るく」する活動を行うことができました。もし、小高区に来ることがあればぜひ小高駅前に製作したものがありますので、ご覧ください。

【商業科】地域復興・活性をPRするための活動(お弁当開発プロジェクト)

流通ビジネス科3年生が、イオン株式会社様、そして南相馬市と協力し、地元産品や郷土料理を活用したお弁当の開発を行いました。今年度で3回目となる今回は地元飯である「ホッキ飯」にアレンジを加えた『ホッキ飯ちらし』弁当と、地元野菜を使ったおかず、そしてこれも地域の定番おかずである「きゅうり漬」とふんだんに地元の良さをつめたお弁当になりました。開発までは、イオン様を招いたプレゼン発表や、企画・試食会議を何度も重ね完成させることができました。

2週間の限定販売でしたが、県内はもちろん東北のイオン・ミニストップの各店舗、また首都圏での販売などたくさんの方々に召し上がっていただくことができました。今回の活動で少しでも地域復興や地域のPRにつながる活動ができたと感じました。

完成した「ホッキ飯ちらし」弁当

  「ホッキ飯ちらし」弁当      店頭に並んだ様子   教育長様にも召し上がっていただきました       

ふくしま再生可能エネルギー産業フェア「リーフふくしま2019」見学ツアー

ふくしま再生可能エネルギー産業フェア「リーフふくしま2019」見学ツアーに参加してきました。(電気科2年生)

「リーフふくしま」とは福島県再生可能エネルギー産業フェアとして、216の企業・団体が出展しているイベントです。主な出展は以下のようになります。

 

〇太陽光・太陽熱、水素、燃料電池、バイオマス、水力、地熱、未利用熱、風力、スマートコミュニティ、EMS、省エネルギー技術

 

震災以降、福島県では原子力に依存しない社会作りを基本理念としており、再生可能エネルギーの導入拡大を進めています。本校電気科でも再生可能エネルギーの学習に取り組んでいるため、高い学習意欲を持って参加してきました。

 

本校生の見学内容・様子の一部を以下に掲載します。

  

【太陽光発電追尾システム】

従来の固定式太陽光発電に比べ、発電量が30~40%アップが見込めるシステム。

固定式は快晴時、11~13時に一日の50%程度を発電するといわれています。(設置条件による)

朝夕は太陽とソーラーパネルの角度が垂直でないため、一日の発電に利用できる有効日射時間は平均3~4時間程度とされています。

朝方や夕方時に太陽の位置に合わせて、ソーラーパネルを駆動させ、角度を変化させることで効率よく太陽光を当てる仕組みです。

出展企業:株式会社ライフコミュニケーション 様

 

 

【浮体式洋上ウインドファーム】

浮体式洋上風力発電の実証紹介がありました。

洋上に浮かぶ風車のことで、水深が50mを超える場所に設置されています。

洋上は陸上よりも風が強く、外洋であればより安定した風が吹きます。

そのため今後普及拡大が注目されている技術です。

出展企業:福島洋上風力コンソーシアム 様

 

 

【太陽光発電所の各種点検、エネルギー監視による省エネ】

各種点検試験、エネルギー監視の展示・説明がありました。

電気の利用は人々の生活を非常に豊かにしてくれていますが、安全が大前提でもあります。

ここでは「感電体験」もでき、生徒たちに人気のスポットとなっていました。

出展企業:一般財団法人東北電気保安協会 様

 

 

「工業高校生等に向けた再エネ企業プレゼンテーション」にも参加しました。

様々な企業から、バイオマス発電、福島県の今後の再生可能エネルギー事情等を聞くことができ、大変勉強になりました。

 

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