マイスター・ハイスクール(次世代地域産業人材育成刷新事業)について
文部科学省による次世代地域産業人材育成刷新事業「マイスター・ハイスクール」に本校が指定を受けました。
事業テーマは、「ふくしまの未来を創るテクノロジスト育成」です。
平成29年度に本校が開校し、東日本大震災からの復興に向け、教育活動を通して、地域のコミュニティ再生や地域復興を担う人材の育成に取り組んできました。これまでの学びで得た知識・経験を活かし、地域課題の解決そして、これからの相双地域、さらにはふくしまの創生を担うテクノロジストの育成を図るため、自治体、産業界と学校が一体となり、次世代に向けた人材育成モデルを構築します。
事業報告
【電気科】EV講座
2023年2月20日 13時18分4回目の東北大学によるEV(電気自動車)講座です。
本日は、「福島の復興に貢献できる次世代モビリティを考える」というテーマについてワークショップを行いました。
クラスを5つに分けて、本テーマについてグループディスカッションを行いました。
まず、EVのメリットやデメリットを洗い出し、そこからEVを用いた社会の仕組みを考えていきました。
生徒にとって、このようなグループ作業は慣れていないこともあって、なかなか進められない班もありましたが、大学の先生のサポートもあって、なんとかまとめ作業に入ることができました。
専門教科で学んだ知識を駆使して最大限にアウトプットしようとする姿は、通常の授業では見られない学習の取り組みでした。
最後に、スライドにまとめてプレゼンテーションを行いました。
生徒からは、EV船舶、EV農業、EV専用レーン(道路)、発電する学校などのアイデアが披露されました。
発表した内容については、質問を受け付け、大学の先生からコメントをいただきました。
いろいろな指摘を受けて、よい経験になったかと思います。
今年度はこれで本講座は終了となりますが、また来年度、あらたな学習の取り組みを行っていきます。
【電気科】東北大学EV講座②~EV体験動画~
2023年2月10日 13時04分前回、掲載した記事に追加して体験時の動画を掲載します。
前回記事:東北大学EV講座 へ
①EV走行時の電流測定
EV走行時と制動時の電流を計測しています。
②自動運転のための空間認識実験
レーザー測量技術により周りの建物や障害物などの環境を計測しています。
③EV試乗体験
歩行領域EVとして「立ち乗りタイプ」に試乗させていただきました。
【産業革新科(工業) 】実務家教員による環境化学コース2年生マイスターハイスクール講演会
2023年2月3日 14時13分2月2日(木)産業革新科(工業)環境化学コースの2年生を対象に、大内新興化学工業株式会社原町工場で取締役工場長をされていらっしゃる志賀敏文先生を実務家教員にお迎えしてご講義をいただきました。
今回、3回目で前回に引き続き「環境分析を通して環境問題を考察する」と題して、環境保全のために企業で実際に行っている分析技術や取り組みなどについてご説明頂きました。また、前回は水質について学びましたが、今回は、大気について学びました。とても分かりやすい説明で、生徒諸君も真剣に聴いていました。体験実験では、ガス検知管を用いて気体中のアンモニアやメタノールの濃度測定実験を行い、大気汚染の対処技術や測定技術などを学習することができ、生徒諸君も環境分析や環境問題に関して、知識・技術が向上したようでした。来年度も継続してご講義いただく予定です。
【電気科】技能マイスターによる技能検定講習~シーケンス制御~②
2023年2月3日 10時03分
令和5年1月22日(日)に技能検定3級の学科試験を受験してきました。
〇受験内容:技能検定試験3級 電気機器組み立て「シーケンス制御作業」
〇受験生徒:電気科3年生4名
今回のプログラムは以下のようになっています。自己採点の結果、全員合格点を超えていました。
学科試験は電気に関する幅広い分野から出題されます。
教科名でいうと「電気基礎」「電力技術」「電気機器」「情報技術」になります。
しっかりと学習した結果として合格点数が取れたことが良いことだと思います。
現在、2月9日(水)に実施される実技試験に向けて学習しています。
令和4年12 月末で技能マイスターからの講習が終了したため、自己学習に取組んでいます。
実技試験は前回の記事にあるように、ベルトコンベアの機械制御をします。
前回記事【電気科】技能マイスターによる技能検定講習~シーケンス制御①~
実技試験時間は1時間30分以上あり、知識と技術に加えて集中力も必要になります。
以下に活動写真や動画を掲載します。
(※写真クリックで動画が別ウインドウで開きます。)
今回の動作プログラムは以下のようになっています。
①ベルトコンベアの手動モードと自動モードの切り替え。
②誤動作(同時押し)防止機能入り。
③緊急停止ボタンの作動。
④緊急停止の解除。
⑤各動作時にランプの点灯、点滅.。
東北大によるEV講座
2023年2月1日 17時50分3回目の東北大学のEV講座(電気科)です。
電気科では、電気自動車を課題研究で製作しEVレースに出場し入賞することを目的としています。
現在の3年生が電気自動車の基礎を作ってくれたので、2年生が引き続き電気自動車を進化させていくために、現在は様々な知識や技術を吸収しているところです。
今回は、大学の研究室から電気自動車をもってきていただき、加速や減速による電力消費量をパソコンを使って確認しました。このようなデータを利用することにより効率のよい電力消費量で最適な走行ができる考え方を学びました。
また、電気自動車に取り付けられた反射型レーザセンサーの認識状況を、パソコンで見てみると自動車の周りの状況がCGで表示されていました。自動運転を実現する有力な技術のひとつとして生徒たちが感じた印象は大きかったようです。
立ち乗りタイプのEVを乗車体験しました。
形は違いますが、乗り心地やレスポンスなどこれから製作するEVの参考になったようです。
今回の講座で、実際の電気自動車を前に、その動作を体験することができたので、自分たちが製作するであろう電気自動車がイメージできたようです。
【電気科】ワイヤレス給電の研究(中間報告)について
2023年1月26日 19時20分マイスターハイスクールの研究の一環として、電気科では「ワイヤレス給電の研究」について
取り組んでいます。ワイヤレス給電はワイヤレス電力伝送ともいい、金属接点やコネクタなどを
介さずに電力を伝送することです。 身近な例では、コードレス電話、電気 シェーバー、電動
歯ブラシなどの機器においても利用されています。
そこで、令和4年10月から、東北学院大学の佐藤文博教授を講師としてお招きして研究活動を
進めることになりました。
〇 講習内容 :「ワイヤレス給電」に関する研究活動
〇 講 師 : 東北学院大学 佐藤 文博 教授
〇 時 数 : 月1回3時間(4回実施)
ワイヤレス給電方式には様々なものがありますが、今回の研究では電磁誘導を利用した技術を
採用しています。電磁気学の相互誘導作用を基本としながら、これに共振の概念を導入している
ものになります。
ワイヤレス給電の社会が実現すれば、身の回りの生活がコードレス社会になりスマートな生活
環境になります。現在Wi-Fiがもたらす通信環境はコードレスによる生活環境を実現できるように
なりました。 さらにワイヤレス給電が実現することで、新たな未来が実現できるようになります。
<実践1> 静止している物へ給電することができるか ~LEDによるワイヤレス給電の基礎実験の検証~
以下、動いているものに対するワイヤレス給電の取り組みになります。
<実践2> 自動車型模型(ミニ四駆)による給電について
送電コイルを搭載した走行コースと製作過程 インピーダンスアナライザで出来具合を調べる
コースの状態を分析(波形観測)
<実践3> 電車型模型(プラレール)による給電について
送電コイルを搭載したプラレール 受電コイルを載せた走行車体
東北学院大学佐藤教授から御指導 最終的に走行が実現
<実践4> 今回のワイヤレス給電の研究に際して、実際に製作した電源回路(インバータ)
電源回路を計算 実際に自作した電源回路 オシロスコープで正弦波交流を確認
<1年目最終報告>
リッツ線(撚線)に変更して模型走行が動作した様子 完成作品を生徒課題研究発表会で展示 1月18日(水)
ワイヤレス給電の研究は、当初電気科にあるエナメル線(単線)でコイルを巻いて、研究を進めてきま
したが、コイルの巻数が増えるにつれ、抵抗値Rも増加する結果となってしまいました。ワイヤレス給電
は コイルのQ値 が 重要な要素であります が、電流を流すための 抵抗 R が一定の値を超えてしまうと、
十分な効果が得られないことが わかりました。
これを解消するために、周波数を上げようとすると 高周波 になるため、電線の表面部分にしか 電流が
流れない現象(表皮効果)が起こり、通常の電線では十分に対応することができないこともわかりました。
このため、細線を何本も束ねた(使用したものは660本)撚線(リッツ線)を使い、この問題に対応しま
した。 実際に Q値 を測定すると、エナメル線のときよりも1桁高い値になり、格段に進歩が見られる結果
なりました。
今回の研究に際し、東北学院大学佐藤文博教授ならびに同研究室の皆様には、大変お世話になりました。
心より御礼申し上げます。
【産業革新科(工業) 】環境化学コース2年生マイスターハイスクール講演会
2022年12月14日 16時16分12月13日(火)産業革新科(工業)環境化学コースの2年生を対象に、日本原子力研究開発機構の研究員の方々をお迎えしてご講義をいただきました。
日本原子力研究開発機構の概要と放射線環境測定技術を通して、環境分析や環境保全の大切さを学習しました。地球環境化学の授業で学んできたことを再確認し、また、実際に放射線測定器を使い簡単な実験を体験することができ、生徒諸君も環境分析や環境問題に関して、知識が深まったようでした。
【電気科】技能マイスターによる技能検定講習~シーケンス制御~①
2022年12月7日 11時00分令和4年10月から技能マイスターを講師としてお招きして、以下の講習を実施ています。
〇講習内容:技能検定試験3級 電気機器組み立て「シーケンス制御作業」
〇講師:厚生労働省認定 「ものづくりマイスター」 三浦吉夫 様
(厚生労働省 若年技能者人材育成支援等事業を活用)
〇時数:一回2時間。月3回程度。
シーケンス制御とは、あらかじめ定められた順序に従って制御処理をしていく工程をいいます。
身近なものだと信号機やエレベータ、全自動洗濯機があり、ロボットや工場機械、受電設備などでも利用されています。
それらの制御学習として国家技能検定3級の受験のために学習に取り組んでいます。
試験内容は、与えられた条件に合わせてベルトコンベアの制御盤を動作させるものです。
PLC(プログラマブルコントローラ)を用いてプログラム(ラダー図)を組みます。
高校生にとって初めての学習ではありますが、合格を目指しています。
(※写真クリックで動画が別ウインドウで開きます。)
【電気科】現場見学会の実施
2022年12月6日 17時53分12月1日(木)に電気科2年生を対象に現場見学会をいわき市の常磐共同火力株式会社で行いました。
講義では設立から現在に至るまでの歴史や勿来発電所で運用されている発電設備の概要についてお話をいただきました。
後半の見学では、輸送された石炭を貯蔵する屋内貯炭場や実際に発電で用いられているタービンを間近で体感することができました。
最後の質疑応答では、火力発電所のメリットとして、
・安定的な発電が可能
・天候に左右されることなく発電することができる
・電力需要の変化に応じて出力の増減を細かく素早くコントロールしやすい
ということがあげられました。
学校で勉強を行ってきた内容と関連する大変貴重な見学会でした。
常磐共同火力株式会社の皆さま、お忙しい中ありがとうございました。
写真① 講義の様子 | 写真② タービン室 |
写真③ 集合写真 |
【産業革新科(工業) 】1年生マイスターハイスクール施設見学説明会
2022年12月5日 17時13分12月5日(月)産業革新科(工業)の1年生を対象に、東日本大震災・原子力災害伝承館、震災遺構・浪江町立請戸小学校、および、福島水素エネルギー研究フィールドの施設見学説明会を実施しました。伝承館等では、東日本大震災と津波の被害、さらに、原子力災害について展示や説明を真剣に聴いていました。福島水素エネルギー研究フィールドでは、最先端技術の水素エネルギーについて理解を深めることができました。これからの進路活動等の参考になったようでした。各施設でご説明いただいた方々に感謝申し上げます。